富士山の見える棚田の里として知られる富士川町平林地区。古き良き日本の原風景が残るこの地に、新たな彩りを添えているのがカフェ&ナチュラルチーズ工房「モルク molq CHEESE MOLDING FAQTORY」と古民家再生宿「ZOI Stay&Live」。この場所を創り上げたのは、都内でサラリーマンとして日々を奔走していた二人だった。この場所をきっかけに広がる、ワクワクの連鎖とは──?
Featuring
モルク molq CHEESE MOLDING FAQTORY
都内で会社員として働いていた横井健児さん・武川将士さんが株式会社TBDEを創業し、2024年富士川町平林地区にオープンしたカフェ&ナチュラルチーズ工房。かつてセーター工房だった建物を自らの手でDIYして作り上げた空間の向こうには、美しい富士山が広がる。そんな景色を楽しみながら、フレッシュチーズを使ったランチやスイーツが楽しめる。
住所:山梨県南巨摩郡富士川町平林1929
電話番号:050-1793-3019
営業時間:<金曜日>11:00~15:00(L.O.14:00)、<土・日曜日>11:00~16:00(L.O.15:00)
定休日:月~木曜日
Featuring
ZOI Stay&Live
モルクのすぐ横を流れる川沿いに建つ、古民家を再生した宿。人生の時間や地域の暮らしの流れに沿う場所を作りたいという想いから、2026年3月オープン予定。山梨ならではの食事を楽しんだり、焚き火を囲んだり。平林の暮らしに触れながら、ゆったりとした時間を過ごせる。
住所:山梨県南巨摩郡富士川町1334
連絡先:contact@mail.tbde.co.jp
定休日: 不定休(詳細は予約時にご確認ください)
HELLO
(Histories)
「もっとワクワクした人生を」という想いで創業した株式会社TBDE
モルクやZOIを営む、株式会社TBDEの横井さんと武川さん。2人はもともと都内の同じエンジニアリング会社に勤め、横井さんは施工管理や設計業務、武川さんは微生物を活用した研究開発に従事していた。あっという間に過ぎていく日々のなかで、「このままでいいのだろうか?もっと心の底からおもしろいと思えることをしたい」、漠然とそんな想いを抱くようになったそう。それぞれが退職を決断し、新しい道を模索し始めた頃に知人の紹介で出会った二人は意気投合。2022年にTBDEを創業した。TBDEでは、平林を「きっかけに出会える場所」にするためのプロジェクトを展開。プロジェクトをやるかどうかの判断基準は、自分たちがおもしろいと思うかどうかだという。趣味として楽しんでいたチーズ作りをきっかけにカフェ&工房を作ったり、その建物を自分たちでDIYしたり。訪れる人それぞれがおもしろいと感じる人やものに出会い、新しい一歩を踏み出すパワーをもらえる。2人が創りたいのは、そんな場所だ。
株式会社TBDEの創業者のひとりである武川さん。日々工房で、理想の味を求めてチーズと向き合う。
趣味から始まったチーズ作りがカフェ&工房に
モルクの始まりは、武川さんが会社員時代に趣味として始めたブルーチーズ作り。自宅で何度も作るうちにどんどんその魅力にハマり、2024年8月にモルクをオープンした。工房では、さまざまなチーズを一つひとつ手作り。なかでもおすすめは、青かびの独特な風味とミルクの優しい甘さが特徴のブルーチーズ、山梨県のフルーツとの相性を考えてみずみずしく仕上げられたブッラータ。工房のとなりは、自家製のモッツァレラチーズを使ったグラタンやブッラータなどを味わえるカフェも。オリジナルのほうじ茶ラテやシロップから手作りしたというジンジャエールなど、ドリンクのメニューも充実している。
カフェのメニューは季節に合わせて野菜やフルーツを変えてみたり、色々試しながら考えています。「今日はどんなメニューがあるんだろう?」と楽しみに来てくれたら嬉しいです。
地産地消にこだわり、牛乳は山梨県産のものを使用している。
チーズ作りの工程の一部。趣味から始まったとは思えない、確かな手仕事。
山梨の食材をたっぷり使ったグラタンはあつあつのうちに。
旬のフルーツを贅沢に添えたブッラータ。
持ち帰り用のチーズやケーキ。ワインなどと合わせて楽しみたい。
The Meaning of molq
届けたいのは「ワクワク」
「モルクは、アルファベットでmolq。チーズの型のことをmold(モールド)っていうんですけど、その最後の文字“ d”をひっくりかえすと「q」になりますよね。世の中で当たり前とされている型のようなものを疑ってみて、そのレールから外れた道を歩いてみるのもいいなって。モルクのチーズを通して、お客さまやまちの人など関わってくれる方々に一歩踏みだす勇気を届けられたらいいなと思っています」。
PLACE
仕事と遊びの境界線をなくす場所
2026年3月、モルクのすぐ隣にオープンするのが古民家をリノベーションした宿・ZOI。もちろんZOIの建物も、自分たちでDIY。地元の職人さんの力も借りながら、オープンに向けて準備を進めている。山梨の食材を使った料理を楽しめたり、富士山を眺めながら焚き火を囲んだり、この場所ならではのプランを絶賛検討中だ。「お客さんにはここに泊まるだけでなく、ZOIを通じて地域のひとと繋がって欲しいなと思っています。地元の農家の方から直接食材を買って、それを使って宿のキッチンで料理したり。また行きたい・また会いたいと思える、そんな体験ができる宿にしたいです」。エンジニア出身の2人が作るチーズ、まちの人と繋がれる宿──。そう聞くだけで、なんだかワクワクしてくる。また平林のまちを訪れる頃には、新しいワクワクが芽吹いているかもしれない。
朝起きて会社へ行って、仕事が終わったら家に帰ってくる。そんな繰り返しの日常のなかで、仕事と休日がつながらない感覚があって。仕事をする、自然に触れる、おいしいものを食べる。それを一つの繋がりのなかで楽しめる場所を作りたかったんです。
二階には、最大6人がゆったり寝られるベッドルーム。
忙しい日常から離れて、たまにはゆっくり湯船につかるのもいい。
富士山の見える棚田の里として知られる富士川町平林地区。古き良き日本の原風景が残るこの地に、新たな彩りを添えているのがカフェ&ナチュラルチーズ工房「モルク molq CHEESE MOLDING FAQTORY」と古民家再生宿「ZOI Stay&Live」。この場所を創り上げたのは、都内でサラリーマンとして日々を奔走していた二人だった。この場所をきっかけに広がる、ワクワクの連鎖とは──?