「子育てに疲れた」「何が子育ての正解なのかわからない」と考えているママ・パパは多いでしょう。
小さい頃は夜泣きに悩まされ、保育園に入ったら仕事と家事に追われ…いつになったら楽になるんだろう、と考えてしまうかもしれません。
子どもを育てるのは、とても大変なことです。
毎日頑張って頑張って、疲れてしまうのは当たり前です。
この記事では、ママ・パパからよく聞かれる悩みと、悩みを解消する方法を考えます。
子育てに関するアンケート結果の紹介のほか、ファミリー・サポート・センター運営を通してママ・パパに寄り添う湯川さん(NPO法人にこ研 親子のえがお研究クラブ理事、山梨県都留市)にもお話を伺いました。
少し気が楽になるかもしれないので、ぜひ最後まで読んでみてください。
INDEX
ママ・パパが子育て中に不安を感じることは?
あるアンケートでは、子育て中のママ・パパの不安なことについて、さまざまな回答が寄せられました。
子育て中のママ・パパがいちばん負担・不安を感じるのは「子どもが病気になったとき」だそうです。
ほかにも経済的な不安や、育児そのものを負担に感じているなど、ママ・パパの悩みは尽きません。
心配しすぎず、いろいろなサポート機関を頼ってみることが大事
山梨県都留市のファミリー・サポート・センター(ファミサポ)を運営する「NPO法人にこ研 親子のえがお研究クラブ」理事の浅川 絵里さんは、ママ・パパの抱く不安について「時間が過ぎることで不安が和らいだり、自治体の助成や周囲のサポートで乗り越えられたりすることも多いですよ」と語ります。
子どもは風邪をひいて免疫を獲得、やがて病気にかかりにくくなる
「赤ちゃんはなんでも口に入れてしまいますし、外や共有スペースで遊ばせているとすぐに風邪をもらってきます。保育園・幼稚園に入園した頃なんて、毎月風邪をひくこともありますよ」
子どもがママからもらった免疫は半年前後で切れると言われており、その頃から風邪をひくようになるそうです。
「ただ、子どもはくり返し風邪をひくことで免疫がつき、体が強くなっていくので、あまり心配しなくても大丈夫です。3、4歳あたりを過ぎれば風邪をひきにくくなるので安心してください」
浅川さんは笑顔で続ける。
「ママ・パパが不安そうにしていると、子どもも不安になってしまいます。子どもの前では、ぜひ笑顔でいてあげてくださいね」
子育てにかかる費用が助成されるケースも
経済的な面で不安を感じるママ・パパも多いですが、国や自治体からサポートがあるケースも多いそうです。
「出産の際は出産育児一時金がもらえますし、生まれてからもいわゆる産休・育休といった給付金があります。また、生まれてから中学卒業までは児童手当も支給されます。子育てにかかるお金の全額とはいきませんが、色々な形で国から助成がありますよ」
加えて、今回のアンケートでわかったのは、子育て費用のなかでも「保育料」を負担に感じている人が多いということ。
保育料は3歳(4/1時点の満年齢)以降無料になりますが、条件によってはそれ以前に無料になる自治体などもあります。例えば、山梨県なら第2子以降は保育料無料(条件あり)です。さらに、自治体によっては独自の補助金・給付金があるケースも少なくありません。
「例えば山梨県都留市では、市のサイトに子育て中に受け取れる手当などがまとまって掲載されています。手続きしないと入金されないものも多いので、どんな補助金・給付金があるのか、そもそも自分は対象になるのかなど、まずはお住まいの自治体窓口に確認してみてください」
ほかにも、一時期しか使わないものは自分で買わず、リサイクル品や中古品を利用する方法もある、と浅川さんは続けます。
「ファミサポにもチャイルドシートやベビーカーなどの寄付があります。ぜひ利用して欲しいですね」
▼関連URL
赤ちゃんから小学生まで、子育て期間中に受けられる支援は?特色ある山梨県のサービスも紹介 | ハイクオリティやまなし – High Quality Yamanashi
子育てに疲れたときは、もっとまわりに頼ってみてもOK
「子育てで心身ともに疲れている」「自分ひとりの時間が欲しい」という人も多いでしょう。浅川さんは「頑張りすぎず、もっとまわりに頼ってみて」と話します。
「子どもを預けることそのものに罪悪感を持つ親御さんもいますが、まわりの大人みんなでチームを組んで子どもを育てていると思えばいいんです。大人・子ども問わずたくさんの人と触れ合うことで子どもが刺激を受け、成長につながることも多いですよ」
浅川さんが理事を務めるにこ研は、山梨県都留市から委託を受け、ファミサポ事業を運営しています。
「子どもをファミサポに預けて、ひとりの時間をゆっくり過ごしてみてはどうでしょうか。リフレッシュが目的でも気兼ねする必要はありません。ママ・パパが笑顔を取り戻せることが大事なんです」
「ファミサポのスタッフやほかのママ・パパなど、一緒に子育てをする同志を作ることで、子育てが楽しくなりますよ」と浅川さんは笑顔で話した。
▼関連URL
話を聞いてもらうことで、気持ちが落ち着くことも
いろいろなサポートを受けても、やはり「なんとなく不安が拭えない」「不安な気持ちは変わらない」という方もいるでしょう。
国や自治体などの機関で、ママ・パパが不安に思っていることを聞いてくれる窓口はたくさんあります。ここではその一部を紹介しますので、ぜひ利用してみてください。
児童相談所
児童相談所と聞くと「虐待されている子どもを保護するところ」というイメージがあるかもしれません。
実は「児童相談所」の名前の通り、子どもに関する内容であればどんなことでも相談に乗ってくれる機関です。ママ・パパからでも、子ども本人からでも、誰からの相談でも受け付けてくれます。
「子育てに疲れてしまった」「このままでは子どもにつらく当たってしまうかもしれない」など、切羽詰まった状況になる前にぜひ相談してみてください。もちろん、ちょっとした悩みでも聞いてくれます。
自治体によってはLINEで気軽に相談できるところもあります。
区市町村の相談窓口
区市町村にも、子どもや家庭の相談に乗ってくれる機関が必ずあります。「自治体名 + 子育て相談」で検索してみてください。
「児童家庭支援センター」「子供相談支援センター」など呼び方は自治体によって違っても、窓口の役割は変わりません。内容によって保健師・助産師・社会福祉士など、各分野の専門家が対応してくれます。
子育て支援センター、児童館
小さな子どもがいる親にとって、子育て支援センターや児童館は「子どもを連れて遊びに行く場所」ですが、子育てについての相談や子育て情報の提供などもおこなっています。
保育士や専門の職員が常駐しているので、予約不要でその場で相談を聞いてくれることがほとんどです。
加えて、さまざまな交流イベントが開催されているため、子育て支援センターや児童館でママ友ができたという方も。「ちょっと愚痴を聞いて欲しい」という人は、ママ友とおしゃべりに花を咲かせるのがストレス解消になるかもしれません。
ファミリー・サポート・センター
「子どもを誰かに預けて、ひとりの時間が欲しい」という方には、ファミサポの利用もおすすめです。子どもと離れる時間を作ることで気持ちの余裕が生まれ、新たな気持ちで子どもと触れあえることも。
あなたの力になりたい人が、たくさんいる
子育てをしていると、いろいろな心配事が次から次へと出てきます。
寝不足や疲れから、考えがネガティブな方向へ流されがちです。
しかし、どれだけ気分が落ち込んでも、ママ・パパには大勢の味方がいることを忘れないでください。
子育て関連の心配事に対するまわりのサポートや相談窓口をご紹介しましたが、それ以外の機関や人が助けてくれないわけではありません。
あなたの力になりたいと思っている人が、たくさんいます。
必ず、あなたの話を親身になって聞いてくれるはずです。
少し勇気がいるかもしれませんが、つらいときは声を上げてみてください。